自動車のタイヤ交換は自分でやりますか?
冬になるとスタットレスタイヤに履き替える人は、年に2回は必ずタイヤ交換を行うわけですが自分でやるとなると案外大変な作業です。
自動車には車載工具が積んであり、タイヤ交換が出来るだけの最低限の装備があるものの、最近ではスペアタイヤではなくパンク修理キットを積んだ車がほとんどで、万が一パンクしても車載工具を使った(出してみた)事がある人はほとんどいないのではないでしょうか。
さらに、車載工具はあくまでも「応急用」であり、本腰入れた整備や家庭でタイヤ交換をするための道具としては使いにくく、作業効率も悪いです。
そこで今回は、タイヤ交換するために揃えておきたい工具を紹介します。

タイヤ交換に必要な工具
タイヤ交換の大まかな作業の流れとしては、
- 工具と交換するタイヤを準備する
- 車体を持ち上げる
- タイヤを取り外す
- タイヤを取り付ける
- 車体を下ろす
2〜5は4本分行いますが、基本的には車を持ち上げてタイヤを外して付け替えるだけなので、大した工具は必要ないです。
- ジャッキ(車を持ち上げる)
- レンチ(ナットを緩める・締め付ける)
- 手袋(ケガ・汚れ防止)
これだけあれば、とりあえず交換ができます。
ですがジャッキ・レンチそれぞれに便利な道具があり、それを使うかつか使わないかで作業時間と作業の正確さが大きく変わります。
ジャッキ
パンタジャッキ
一般的に車載工具として積まれているジャッキで、電車のパンタグラフに似た菱形のジャッキです。
センターのシャフトがネジになっているので、ハンドルを回せばジャッキの左右が縮み、上下に伸びるため車体が持ち上がります。
メリット
コンパクトで車載されているので置き場に困らない事と、軽いので作業するときの持ち運びが楽です。
私が最も重宝したのは、この後紹介するフロアジャッキでは入らない、パンクした車の隙間でも難なく入りジャッキアップができた事です。
デメリット
なんと言っても作業が大変です。ネジのピッチが細かいので回転数に対して思ったほど上下に伸びず、車の重量が加わるとハンドルが重くなります。当然ですが車を下げる時も同じだけの回転の逆回しが必要になるので4本の交換を考えると厳しいです。
パンタジャッキでも車載の物では無く市販品であれば、電動で軸を回転させたり、油圧式になっていたりするものがあるのでタイヤ交換に特化して使うなら良いかもしれません。
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フロアジャッキ
油圧式でレバーを上下に動かす事で車体を持ち上げる事ができます。
パンタジャッキでも油圧式はありますが、持ち上げる部分とレバー操作する位置に違いがあり、パンタジャッキの場合は、持ち上げ部分に近いところでレバー操作をするのに対し、フロアジャッキは離れているのでタイヤ交換だけでなく、オイル交換でフロント部分を持ち上げる時にも使えます。
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メリット
ジャッキが大きくベースがしっかりしているので、持ち上げた時の安定感があります。オイル交換も含めた作業で使うことができ、車の整備全般での用途に対応する万能ジャッキです。
デメリット
メリットである大きさがデメリットです。大きく重いので、保管と持ち運びが大変です。タイヤ交換に特化した用途であればフロアジャッキは必要ないでしょう。
レンチ
車載工具のレンチはL型で、ソケット部分は柄の部分と一体化しているためナットを回転させるには柄も一緒に回転させる必要があります。
柄の長さも短いため、固く締め込まれたナットを緩めるにはかなりの力が必要になります。
そこで、便利な工具を紹介します。

十字レンチ
名前の通り十字型のレンチで、4箇所の先端にはそれぞれ違うサイズのソケットになっているため、あらゆる車種のナットにも対応可能です。
レンチに両手で力を加える事が出来るため車載のレンチに比べ、よりトルクが強くなります。
ナットを回転させるときは、ナットにはめたソケットの反対側の軸を歩く握り、絵にあたる部分をもう一方の手先で勢いよく回転させる事で、ナットがクルクル回転し作業効率が上がります。
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トルクレンチ
車載工具、十字レンチ、それぞれがナットを締め込む事は可能ですが、「規程トルク値」で締め込む事はできません。
出来なくもないですが、相当な熟練による感覚が必要でしょう・・
中には、柄の部分を足で踏んで思いっきり締め込むなんてのもよく聞く話です。
指定されたトルク値で締め込まないとなぜいけないのか?ですが、簡単に言うと下記の感じ。
- トルク小 → ナットが緩んでタイヤが外れる
- トルク大 → ボルトが折れてタイヤが外れる
極端な例ですが、究極の場合起こりうる現象と言えます。
では、どうすれば良いのか?
そこで、ぜひ使って欲しいのが「トルクレンチ」です。
軽自動車の場合 8〜10キロ (80〜100N・m)
普通車の場合 10〜12キロ (100〜120N・m)
トルクレンチの設定を上記値(基本は中央値)にセットしておけば、締め込んだ時に規定トルクに達したら
「カチッ」っと音がするので確認ができます。
カチッと音がしたところで締め込みを止めれば、誰がやっても同じトルクで締め込みができます。
ただし、トルクレンチも柄の持ち手の位置次第ではトルク値が変わってしまうので、取説をよく読んで正しい使い方をするようにしてください。
参考までに、持ち手位置より長くするとトルク小、短くするとトルク大。
ごくまれに、ガソリンスタンドやカー用品店での作業を見ていると、「カチッ・カチッ」っと2回やる人がいますが、厳密にはNGです。ただ100N・mぐらいのトルクで中央値狙いであれば、上限を超える事はないんだろうと思いますが・・・
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インパクトレンチ
作業効率を考えたとき、十字レンチよりもっと効率よく作業するには、インパクトレンチを使う事をオススメします。
お店では、エアーコンプレッサーが常時使用できるのでエアーのインパクトレンチが使えますが、一般家庭ではコンプレッサーがあるのはごく稀なので現実的ではありません。
そこでオススメしたいのが、電動のインパクトレンチ。
有名どころのメーカー(マキタ・日立・パナソニック・ RYOBIなど)に限らず、ホームセンターオリジナル商品の1万円以下で買えるインパクトレンチでも十分作業できます。
注目していただきたいのはトルク値で、120N・m以上のトルク表記があれば十分でしょう。
強力な打撃によりナットを緩めたと同時に、一瞬でナットが外せます。締め込みも同様で瞬間的にできます。
しかし注意して欲しいのは、インパクトレンチだけで締め込んで完了はNGです。必ず最終的にはトルクレンチでトルク確認を行う事が重要です。
そんな便利なインパクトレンチですが、常日頃からDIYで使う人はわかっていると思いますが、いざ使おうと思った時にバッテリーが充電できてない!って事がよく有ります。
突然タイヤ交換が必要になった時に充電ができていないと困るので、私の場合はAC(100V)コンセントタイプのインパクトレンチを使ってます。
若干不便ですが、作業途中に充電切れで中断した事があり、それを考えたら最後まで100%MAXで使えた方が良いですから・・
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手袋
手袋は是非使うようにしてください。
軍手でも良いですが、手のひらに滑り止めがついてフィットする手袋が使いやすいでしょう。
手が汚れるからするのでは無く、安全の為と考えてください。作業中に思わぬところで指を切ったりする事があります。

まとめ
タイヤ交換は単純な作業ですが、かなりの重労働です。
1台だけなら良いですが、家族全員の車のタイヤ交換をする人は、如何にして楽に効率よく作業できるかで疲労の軽減と時間短縮ができます。
シーズン前にタイヤ交換で何時間も待たされたり、高い金額を払うぐらいなら、道具を揃えて自分でやるのもアリなんじゃないかと思いますね。


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